FXプラットフォームとしてMetaTraderに次ぐ地位を誇るのがcTraderです。
DMA(ダイレクトマーケティングアクセス)が基本システムとなっているため、cTraderを介した取引はNDDです。NDDはノンディーリングデスクと言って、ディーラーを介さずインターバンク市場に直接注文が流れます。
これによって、約定力の向上、低スプレッド、取引の透明性など様々な恩恵をトレーダーに与えてくれます!
MetaTraderを選ぶかcTraderを選ぶかは好みですが、スキャルピングにはcTraderがオススメです!
今回はcTraderの導入から設定、注文方法などの使い方を分かりやすく解説いたします。
cTraderはIDで管理されている
MT4/5の場合、FX会社で発行した口座番号でログインしますが、cTraderはIDを使ってログインします。
FX会社で口座を開設するとcTraderからIDが送られてきます。そのIDを親として紐づけする形で口座を管理します。
したがって複数口座を開設した場合、それぞれの口座番号で別々にログインするのではなく、IDでログイン → それぞれの口座にアクセスという流れになります。
cTraderのデモ口座はどこがいい?
cTraderを使える業者はAXIORY、FXPRO、TradeViewなどがあります。
個人的にオススメしたいのが、AXIORYです。約定力が強い業者であり、ECN口座+cTraderの親和性が素晴らしく、メリットをよく実感できるかと思います!
公式サイトから無料でcTraderのデモ口座を開設することができます。
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cTraderを日本語化
デフォルトでは英語になっています。
日本語化は画面左下の歯車マーク →【一般】→【言語】→【日本語】と選択しましょう。
cTraderの基本的な使い方を覚えよう!
cTraderの基本的な画面構成は上図のようになっています。
①のチャートはMT4/5と同様にインジケーターの追加や時間足の変更など相場分析の主要な部分です。
②のターミナルは現在の証拠金や注文、過去の取引履歴など、マネー・取引に関する情報を参照する場所です。
③の注文画面から注文を行います。スリッページなど細かな設定ができ、板情報もこちらから確認できます。
これらの配置は自由に変更することもできます。
① チャート画面の見方
基本的なチャート画面は以上のようになっています。
① 通貨ペアタブ
このタブから通貨ペアのチャートを切り替えます。「+」から通貨ペアや原油などのCFDを選択することで新規チャートが開きます。
時間足とチャートタイプの変更はここから行います。cTraderは2m足、20m足等、MT4にはない時間軸でチャートを表示させることできます。
Standard → ローソク足。一般的なチャートモデル
Tick → ティックチャート。市場の売買成立のたびに点を打ちチャートが作成される
Renko → 練行足。トレンドの方向性が分かりやすい
Range → レンジバーチャート。特定の値動きがあった場合にチャートが作成される
チャートタイプは以上の4パターン。練行足やティックチャートなどスキャルピングに使いやすいモデルも用意されていますね。
② ワンクリックトレード
メタトレーダーにも採用されているワンクリックトレードの窓です。1.00は1Lot(10万通貨)を意味しています。下の赤バーと緑バーは、売買情報に基づく今後の価格予想です。上図だと下落予想の方が優位という意味です。
cTraderでは、クイックトレードの詳細な設定ができます!
ワンクリックトレード時の損切と利食いを同時に設定できます。成行だけでなく指値・逆指値注文でも同様です。また、許容スリッページの設定をすれば不必要な約定を抑えることができますね!
③ 左ツールバー
チャートの拡大・縮小、チャートタイプの変更、時間足の変更、インジケータの追加、cBotの追加、テンプレートの呼び出し・保存はこちらから行います。
④ 右ツールバー
説明の都合上、「右ツールバー」としましたが、配置は自由です。このツールバーは描画ツールが主になっています。フィボナッチ、トレンドライン、図形の配置、文字の配置などは全てここから行います。
また、通貨ペアを複数タブで開いている場合は、ここから1つの画面内に収めることができます。フリーチャートモードにすると、チャートサイズも含め下図のようにユーザーのオリジナル配置が作れます。
② ターミナル画面で口座情報を確認
ターミナル画面で有効証拠金(エクイティ)や現在のポジション、これまでの取引履歴等が確認できます。
この画面自体は、メタトレーダーとほぼ同じものなのですぐに慣れるかと思います。利食いや損切の設定を後から変更したい場合はここから操作します。(ポジションをダブルクリック)
注意したいのはマージンレベルで、これはロスカットに関係します。例えばAXIORYのロスカットは20%のため、マージンレベルが20%に達した時点で全ポジションが強制決済されます。
マージンレベルには注意を払いましょう!!
口座の一般情報はターミナルで把握できました。口座の統計情報(収支の推移等)には左メニューバーのアナライズからアクセスできます。
③ cTraderの注文方法は?
F9を押すと新規注文画面が開きます。cTraderの便利なところは、各数値の意味を金額(円)で表示してくれるところです。
上図の場合、
だと一目で分かります。金額で表示してくるのはメタトレーダーにはない仕様ですね。
注文方法は成行、指値、ストップ注文、ストップリミット注文の4つ。成行は分かると思いますが、指値・ストップ注文・ストップリミット注文は微妙に扱いがことなります。
指値 → 現在価格より高い価格で売り、低い価格で買いを入れる注文。不利なスリッページなし、約定確実ではない。
ストップ注文 → 現在価格より高い価格で売り、低い価格で買いを入れる注文。スリッページあり、約定確実。
ストップリミット注文 → 指値にスリッページの許容範囲を持たせたもの。不利なスリッページなし、約定確実ではない。
ドル円112.25円の時に113.25円で売りを入れた場合….
指値注文 → 113.25円以上で約定。113.24円以下の不利なレートでは約定しない
ストップ注文 → 113.24円など、不利なレートでも約定。
ストップリミット注文(許容スリッページ2.0pips設定) → 113.23円~113.27円の範囲内なら約定。この範囲を飛び越えた場合、約定しない。
画像右にあるティックチャートは注文を入れるタイミング合わせに使います。
建玉、利食い、損切はライン表示によって視覚化されます。
④ 各種DoMやVWAPとは?板情報の見方
cTraderの特徴といえば板情報ですね!これはMT4では見れませんし、MT5では機能としては対応していますが、見れるか否かはFX会社によります。
DoMとはDepth of Marketの略で直訳すると市場の深度となります。これを一般的に板情報といいますね。
板情報には、標準DoM、価格DoM、VWAP DoMの3パターンあります。
FX市場の取引は買いと売りのマッチング方式です。買いたい人がいなければ売れません。このマッチングを板情報を通して見ているわけです。
標準DoMは買いと売りの価格帯とそのボリュームを見るだけの板です。流動性を確認する目的で使います。売買に参加はできません。
価格DoMはより広い価格範囲での売買が見れます。ロット数をあらかじめ決めてやり、各価格のサイドから注文を行います。普通の注文画面からの売買と違って、スリッページが発生しないメリットがあります。
最後にVWAPですが、これは注文量に対する平均価格を表したものです。例えば上図だと30ロットの売りを入れる時の平均価格が108.554円です。
108.556円で30ロットの売りを入れたくても買い手がいなければ成立しませんね?是が非でも売る場合は、10ロットは108.556円で12ロットは108.553円、残り8ロットは108.552円で・・という売り方をしなければなりません。この時の平均価格がVWAPです。
この板は大口注文用に使います。
価格DoMと同様にスリッページがないため、通常の注文画面より有利な売買ができますね。
cTraderをカスタマイズして使いやすくしよう!
基本的な使い方の説明は終わりです。続いてカスタマイズの仕方について説明します。
個人的な監視ペアはウォッチリストへ
よく監視しているペアがあるならウォッチリストでまとめておくと便利です!
ウォッチリストから直接、チャート描画したり売買することもできます。
作業スペースはワークスペースとして保存
cTraderのチャートやターミナルの配置は自由に変更できると最初に説明しました。それらの配置はワークスペースとして保存 → いつでも呼び出すことができます。
上図だとaxiory1とaxiory2が保存してあるワークスペースになります。
チャートはテンプレートとして保存
例えばEUR/USDに適用させているインジケーターを他ペアにも同じように適用させたい時はテンプレートを作成しておくと便利です。
インジケーターの種類や設定値を他ペアにそのまま流用できます。
インジケーターの追加
インジケーターの追加はチャート上で右クリック → インディケーターから行います。
トレンド系、オシレーター系など種類は豊富にあるので分析能力は十分でしょう。
「他のインディケーター」を選択するとcTraderのコミュニティサイトにアクセス → 有志が作ったインジケーターをDL・使用することができます。
インジケーターリスト右にあるカメラマークをクリックすると、そのインジの使い方の説明を見ることができます。
残念ながら全編英語です^^;
cBotを使って自動売買する
メタトレーダーではEAを利用して自動売買を実現していましたが、cTraderではcBotを利用して自動売買を行います!
標準でサンプルが用意されており、いずれもシンプルなcBotです。
使用するには左のAutomateから一覧表示 → 選択。
選択するとパラメーターの設定に入ります。
設定するのは、足の四本値、ストップロス、利食い、ボリンジャーバンドの期間などです。このへんの設定はcBotによって当然変わってきますね。
↓↓自動売買に関する内容は別記事にまとめています↓↓
cTraderCopyを使えばコピートレードができる
cTraderCopyはcTraderに標準搭載されているコピートレードの機能です。
戦略プロバイダーとは、トレードの配信者になることです。一方の投資家は相手のトレードをコピーすることですね。
コピー発信元は数百はあります。各トレーダーの成績やトレードの統計は必ず確認しておきましょう。
「M P V」となっている箇所が料金を表しています。
MはManagement Feeの事で成績に関係なく、コピーするために毎月必要な料金です。PはPerfomance Fee(パフォーマンス料金)は毎月の利益に対する料金です。最後のVはVolume Fee(ボリューム料金)で、コピーした取引量に応じて発生する料金です。通常は10Lotごとの料金を表しています。